障害年金請求で注意すること

障害年金の請求で受付まで単に行う事だけを考えれば、大変な手間や精神的な負担、時間がかかりますが、大半の方は可能であると思います。

 

 

ご自身で請求をご検討されている場合は こちら一般的な請求の流れをご覧ください

 

 

 

例1)何の証拠となる物も無く初診日の証明が取れない場合等→受付だけ考えれば受診状況証明書を添付できない申立書を付ける。

 

例2)どのような手続きを行って良いか分からない→年金事務所や市町村担当部署に相談する。

 

例3)自身で相談に行けない、役所手続きに明るい知人等や、親族、家族に頼む。

 

上記3例は、いずれも請求までを行う事自体は、非常に手間はかかりますが可能かと思います。

(例1は、何度も窓口で確認をされ、また場合によっては審査機関より再度の確認等あるかと思いますが、結局ご本人様の意思により最終的には可能かとおもいます。)

 

例2~例3のケースはそのまま何ら問題無く、障害年金受給に結びつく事も当然多いかと思います。

 

しかし、年金事務所窓口担当職員は診断書の日付や担当医の名前住所押印があるか、必要項目に漏れがないか等の確認作業は厳重に行いますが、傷病そのものの状態について聞くことは有っても、ご本人様の状態と診断書の内容など医師の判断が必要な部分の指摘等は原則行いませんし、また行うことも出来ません。職員の方もお客様のためにという気持ちは強いですが、公正、公的年金の中立性から出来ること、出来ない事がある事はご理解ください。

 

病歴申立書についても日付は間違ってないか、代理の場合は印鑑の漏れがないか、空白期間が無いか等は厳重に確認しますが、極端に記入が少ない場合等を除いてご病状そのものを窓口で精査することは有りません。

窓口では書類の不備を確認し、事務を円滑に進める事が仕事であるので当然といえば当然です。

(職員個人により対応が異なったり、経験知識により異なる場合は、あるかと思います。)

 

結果として、障害年金の手続きを入念に調べた方や詳しい方、医学的知識がある方を除き、そのまま出来た書類を確認する事もなく、書類提出を行う事だけに手一杯となり請求は出来たが不本意な結果が出るという事は多々あるかと思います。

 

ご自身の考えと大幅に結果が異なり下位の等級となったり、不支給となったりする大きな要因の一つであるかと思います。

 

実際私の受任した案件で、就労が可能とのみ、記載があった診断書で、確認したところ体が固定できる態勢で座っておこない且つ、一上肢を使ってのみ行う仕事ならと言われたことが有りました。そのまま提出したらと思うとゾッといたします。

 

病歴・就労状況申立書も然りです。

 

(上記1の事例は初診日の特定が出来ないため平成27年10月法改正が有りましたが、同一年金制度加入未納が度の期間もない場合等を除き、やはり却下となる可能性が高いです。)

 

 

 

社会保険労務士に依頼する場合の注意事項

①直ぐに動いていただけるか

②密に連絡が取れるか

③障害年金のことはもちろん、年金制度自体を本当に理解しているか。

④きちんと進捗状況の報告が都度あるか。

⑤費用等の面できちんとした説明があるか。

⑥初期費用が無いとの事だったが、本当に実費以外に負担がないか。

 

 

 

①~⑥は最低限きちんと確認された方が良いです。

 

 

説明自体が歯切れが悪かったり、実際は年金事務所にその都度確認する単なる代行者の場合があるかもしれませんのでご注意下さい。

 

また、障害年金専門と言いつつ、他業務が主となっていないか等も注意が必要です。

 

 

ご自身での請求ではなく、社労士への依頼を検討されている場合は、無料相談を多くの社会保険労務士事務所で行っていますので、それらを活用して、制度以外の面でも社労士自体が、自分に合うかどうかも含めて依頼するかどうかの判断基準にされるのも一つの方法かと思います。

 

障害年金は、場合によっては、今後数十年間の生活の支えとなる等、非常に重要な要素を含んでいる為、私を含め、一人の見解、意見で疑問が生じた場合等は、年金事務所等公的機関への相談はもちろん、主治医、医療機関相談員の方、施設関係者、別社会保険労務士へ等、複数の意見から慎重に進めた方が良いと考えます。