障害年金請求業務で、請求の意思を固めるきっかけとして
社会保険労務士事務所のホームページの遡及請求(うつ病で過去5年分遡って障害厚生年金2級で600万円受給出来ました等)を見てということがあるかと思います。
請求のきっかけとなる意味では良いとは思いますが
ただ実際にはどなたも、該当するということではなく、幾つかの条件に合致し初めて受給出来るものとなります。
1年6月後が障害の認定日となる原則的な障害年金の請求のみを例示いたします。
①まず初診日から1年6月後から3月内に医療機関を受診しているかどうか。
②カルテが現存していること。(比較的過去まで残している医療機関が多いですが、法律上の保存期限は5年です。)
③病状自体が障害年金の基準にあてはまる状態であること。
④肢体に多いですが、カルテは残っていても、その時に障害年金の診断書の項目に合致する検査数値の測定が行われいるかどうか。
⑤医師が診断書を書いてくださるかどうか。
①②③はある程度当然と言えば当然ですが、④が請求を困難にさせる原因とし、多いですし、かなり以前の分では非常に難しいと思います。
当然、治療最優先で障害年金の診断書を意識した数値の測定がないことが多いです。
⑤法律論はここでは申し上げませんが、そんな前の時点の診断書は、当時の主治医も退職し、④も関連しますが、分からないので書けない。
あんまり、ホームページで大々的に集客の為に打ち出すのはどうでしょうかと考えてしまいます。
以前公的期間に従事していた者としても、全部が全部そんなに5年も遡及して決まっているようには、思えませんし、むしろ①から⑤の条件にすべて合致し受給される方は、ごく小数にしか感じませんでした。
社会保険労務士事務所開業後も、最大限力を尽くしても、それが多数の事例とは感じません。
遡及請求への思いが強ければ、たとえ今現在の病状での請求が、難しく困難な請求となった場合で、実際に受給出来たとしても、すっきりしない気持ちが残り
遡及請求を全面的に出すと、特にご病気等で、お気持的にも辛い状態の時に、一度期待を抱かせ、後に落胆しかねない状態を意図的に作るのはどうかなと常々感じています。
面談等で制度説明や確認を行うことは、必要ですが、一方的な情報のホームページ等による情報としては相応しくないではと感じます。
但し書きで、出来ない場合、受給可能な条件等詳しく目立つように明記していただければ、良いのですが・・・出来れば比率等の具体的な数字も
当事務所でも当然、面談の際には、今後の治療費及び生活を行う上で遡及して多くの年金が受給出来るのが、良いのは当然で、第一そこから検討するのは言うまでもありませんが。
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